子供に抗生物質は本当に必要?親が知っておきたいこと

子育て
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子供に抗生物質は本当に必要?親が知っておきたいこと

「うちの子、また抗生物質を処方されたけど、本当に飲ませる必要があるの?」

お子さんが病院で抗生物質を処方されると、このような疑問を持つ親御さんも多いのではないでしょうか。

「抗生物質」と聞くと、なんだか強い作用のある危険な薬のように感じるかもしれません。

そこで、この記事では、子供に抗生物質が必要な理由、飲ませる際の注意点、そして子供が薬を嫌がる場合の対処法について解説します。

抗生物質とは?

抗生物質は、細菌を殺したり、細菌の増殖を抑えたりする薬です。 細菌感染症の治療に効果を発揮しますが、ウイルス感染症には効果がありません。

細菌感染症とウイルス感染症の違い

風邪やインフルエンザなどの多くはウイルス感染症ですが、中耳炎や肺炎、溶連菌感染症などは細菌感染症です。

細菌感染症とウイルス感染症は、症状が似ていることもありますが、原因となる病原体が異なるため、治療法も異なります。

ウイルス感染

ウイルス感染症は、ウイルスが体内の細胞に侵入し、その細胞内で増殖することで引き起こされる病気です。 代表的なウイルス感染症には、以下のようなものがあります。

ウイルス感染症の種類

  • 新型コロナウイルス感染症
  • インフルエンザ
  • RSウイルス
  • ヘルパンギーナ
  • 手足口病
  • アデノウイルス

一般的な風邪もウイルス感染のひとつです。

ウイルス感染症の場合、抗生物質は効果がありません。

ウイルスは細菌とは異なる構造や増殖メカニズムを持っているため、抗生物質では退治できないのです。

ウイルス感染症の治療は、基本的には対症療法(熱や咳などの症状を抑える治療)や、自身の免疫力によってウイルスを排除することが中心となります。

細菌感染

細菌感染症は、その名の通り、細菌が体内に侵入し、増殖することで引き起こされる病気です。

代表的な細菌感染症としては、次のようなものがあります。

細菌感染症の種類

  • 中耳炎
  • 肺炎
  • 溶連菌感染症
  • 膀胱炎
  • 皮膚感染症(とびひなど)

病院でウイルス感染だと診断されても、5日以上解熱しない場合、こじらせて細菌感染を引き起こす場合もあります。

細菌感染症の場合、抗生物質が効果的な治療法です。

抗生物質は細菌の増殖を抑えたり、殺したりする働きがあるため、症状の改善や重症化の予防に役立ちます。

子供に処方された抗生物質は飲むべき?

自己判断で抗生物質の服用を中止すると、細菌感染症が治りきらず、再発したり、重症化したりする可能性があります。

また、抗生物質を途中でやめると、薬剤耐性菌(抗生物質が効きにくい細菌)が出現するリスクも高まります。

もし疑問があれば、遠慮なく医師や薬剤師に質問し、納得した上で服用するようにしましょう。

我が家の場合、小児科で「中耳炎は様子を見ていれば基本的に治る」と診断され、薬を服用せずにいたところ、息子の耳がほぼ聞こえない状態にまで悪化してしまいました。

その後、耳鼻科にセカンドピニオンし、抗生物質を処方されましたが、服薬だけでは改善しない状況になってしまい、結果的に抗生物質を点滴しました。

それからは、中耳炎になったら必ず耳鼻科に行き、適切なタイミングで抗生物質を処方してもらうようにしています。

医師はなぜ子供に抗生物質を処方するの?

医師が子供に抗生物質を処方するのは、必要だと判断したからです。

実は、医療現場では、抗生物質の適正使用を促進するための取り組みが行われています。

その一つが、「抗生物質加算」という制度です。

これは、医師が不要な抗生物質の処方を控えた場合に、診療報酬に加算されるポイントのようなものです。

この制度により、医師は抗生物質の必要性を慎重に判断し、本当に必要な場合にのみ処方するよう促されます。

医師は、無駄に抗生物質を処方しないよう、ガイドラインに基づいて診断・治療を行っています。

抗生物質の乱用は、薬剤耐性菌の出現につながるため、本当に必要な場合にのみ処方されているのです。

参照:厚生労働省

子供が抗生物質を飲むのを嫌がる場合は?

子供は薬を飲むのを嫌がることも多いですが、以下の方法を試してみてください。

  • 薬の種類を変える: 抗生物質には、錠剤、粉薬、シロップなど様々な種類があります。 子供が飲みやすい種類を医師に相談してみましょう。
  • 工夫して飲ませる: ゼリーやヨーグルトに混ぜたり、ジュースで飲ませたりするのも効果的です。
  • ご褒美を用意する: 薬を飲めたらシールを貼る、好きなおもちゃで遊ばせるなど、ご褒美を用意することで、子供が薬を飲むモチベーションを高めることができます。

子供が抗生物質を嫌がる場合は、以下の記事も併せて参考にしてください。

まとめ

供に抗生物質が必要な理由、飲ませる際の注意点、そして子供が薬を嫌がる場合の対処法について解説しました。

抗生物質は、細菌感染症から子供を守るために有効な薬ですが、正しい知識を持って使用することが大切です。

もし、お子さんが抗生物質を処方された場合は、この記事を参考に、安心して飲ませるようにしてください。

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